大判例

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東京高等裁判所 昭和46年(う)2731号 判決

被告人 小室征夫

〔抄 録〕

原判決の認定するところによれば、被告人の本件無免許運転の所為と酒酔い運転の所為とは、同一自動車を運転する機会に行なわれたものであって、その運転行為自体が一個であることは、所論のとおりである。しかしながら、無免許運転の所為(道路交通法第六四条)と酒酔い運転の所為(同法第六五条第一項)とは、たまたま右両所為が同一自動車を運転する機会に行なわれたとしても、それぞれの侵害法益、法的評価を異にしており、刑事法上の構成要件的評価からしても、必ずしも常にその構成要件の全部または重要部分が重なり合う一個の行為ということはできないから、両者は観念的競合の関係にあるのではなく、併合罪の関係にあるものと解するのが相当である(道路交通法第六四条違反の無免許運転の所為と同法第五七条一項の乗車制限違反の所為とがたまたま同一の運転の機会に行われたとしても、両者は併合罪の関係にあるものと解すべきであるとした昭和四〇年一月二九日最高裁決定刑集一九巻一号二六頁参照)。

(眞野 吉川 綿引)

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